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怒るスタンド「裏切りだ」 元売りハイオク混合出荷 「『看板外す』という契約は脅し」

JXTGエネルギー(現ENEOS)が系列スタンドと交わした商標使用契約書(画像の一部を加工しています)

 石油元売り5社によるハイオクガソリンの混合出荷問題が毎日新聞の報道で明らかになり、元売り系列スタンドの経営者から怒りの声が上がっている。元売り各社は系列スタンドとブランドマーク(商標)の使用契約を結ぶ際に他社製ガソリンとの混合販売を禁じていながら、他社製と混合したハイオクをスタンドに出荷していたからだ。安売り店との競争にさらされ、他社製を仕入れて混合販売するスタンドもあるが、かたくなに系列のハイオクだけを売ってきた経営者は「元売りのやっていることは契約内容と矛盾する」と憤る。

 「元売り各社は消費者の信頼を著しく失墜させ、自らのブランドを己で毀損(きそん)した。激しく抗議します」。ENEOSの系列スタンドを経営する社長は今月1日、会社のホームページに思いの丈をぶつけた。小規模ながらも祖父の代から続くスタンドを経営してきた社長は「他社製の業転玉(ぎょうてんぎょく)を一切仕入れず、100%系列仕入れを貫いてきたのに、元売りは裏で流通体制を変えていた」と不信感を募らす。「業転玉」とは元売り各社が安売りスタンドなどに供給している安価なガソリンのことだ。

 石油製品は連産品と呼ばれ、原油を精製した際にガソリン、灯油、軽油、重油など複数の製品が同時に生産される。冬場に灯油を増産しようとしても、灯油だけを精製することはできず、ガソリンなどの他の製品の生産量も増えてしまう。

 このため元売り各社は、系列で販売しきれないガソリンを、流通業者を通じエネルギー商社系や全農系の「プライベートブランド(PB)」のスタンドや、商標のない「無印」のスタンドに安値で供給。業界ではこうした業者間転売で系列以外に流すガソリンを業転玉と呼んでいる。

 複数の関係者によると、同じ元売りが精製したガソリンにもかかわらず、業転玉は系列が仕入れるガソリンの価格より、数年前まで1リットル当たり10円以上安かった。公正取引委員会が2013年に公表した報告書によると、系列特約店の約3割が業転玉を「継続して仕入れていた」「時々仕入れていた」と回答した。元売り業界は再編が進み、需給バランスが調整されるようになったが、現在も系列の仕入れは3~5円高く、値引き競争に敗れ廃業した系列スタンドもあるという。

 だが、元売り各社は系列特約店や特約店の傘下のスタンドに…

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