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「がんに勝つことは、生きるか死ぬかじゃない」米国で闘病中のポルノスター、まりかさんが直面したロックダウン

愛猫の太郎と自宅でくつろぐまりかさん=本人提供

 日本でアダルトビデオ(AV)女優としてデビューし、2012年から米国ポルノ界で活躍する、まりか(Marica)さんは、19年2月に乳がんを公表し、がん患者の日常をYouTubeなどで発信してきた。そんな中、新型コロナウイルスの流行で、まりかさんが暮らすカリフォルニア州ロサンゼルスがロックダウンされた。定期検診が受けられなくなった直後にしこりを見つけるなど、困難に直面しながらも治療を続けている。4月には以前一緒に仕事をしたAV男優が、がんを告白。「目の前に傷だらけの人が倒れていたら助けるでしょ」。まりかさんは手を差し伸べた。【中嶋真希】

 乳がんの手術から1年。4回にも及んだ乳房の再建手術の後は「患者とは思えないくらい、元気」というほど体調は回復してきた。「まだ体の中にがんは残っているけど、寝ている状態。それが10年寝続けてくれたら、完治ということ」。再発しませんように。そう願っていた4月下旬のことだった。

 「前の時と同じようなしこりがある。何だろう」

 胸が痛み、あざのようなものがあることに気づき、触るとしこりを見つけた。

 「市の命令で、病院は開いていないみたい。まずは電話してみないと」

 ロックダウンされたロサンゼルスでは、スーパーへ買い物に出かけるのも一苦労だ。通院する専門病院は、一部の病棟を閉鎖。再発していないか確かめるため、数カ月に1回のペースで受けていた検診もキャンセルに。しこりを見つけたのは、その直後。検査が受けられなかったら。もし再発していたら……。不安がよぎった。

 病院と何度か電話でやりとりし、10日後に検査を受けられることになった。帽子とメガネ、二重にしたマスクでしっかり防護し、病院に到着。そしてこう言った。「グッドラック(幸運を)」。自分を鼓舞しながら受けた超音波検査の結果は陰性だった。再建手術のために入れたインプラントが、しこりのように固まっているのではないかと診断された。

 その様子を自身のYouTubeにアップし、「みなさんも異常を見つけたらすぐに病院へ」と呼びかけた。「対策をせずにコロナが広がることで、がん患者が病院に行けなくなる。もし手遅れになったら死んでしまうかもしれない」

 まりかさんは、グラビアアイドルを経て09年にAVデビューした。「海外で活躍すれば、日本での活動に幅が出るのでは」と考え、11年の終わりごろに渡米。英語は話せなかった。し…

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