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記者の目

大阪維新10年 奇策より丁寧な説明を=石川隆宣(大阪社会部)

大阪府新型コロナウイルス対策本部専門家会議を終え、大阪市の松井一郎市長(左)と話し合う吉村洋文知事=大阪市中央区で2020年6月12日午後0時32分、木葉健二撮影

 「大阪を根底から揺さぶる劇薬のようなものだ」。大阪維新の会創始者の橋下徹氏が2008年、大阪府知事に就任し、担当記者として当欄で橋下流の政治手法をこう表現した。劇薬は激しく作用し、毒にも薬にもなる。大阪維新が発足して10年。維新は市場原理に基づく政策を推し進め、既に社会を覆い始めていた自己責任と競争重視に拍車をかけた。そして今、大阪は大阪市を廃止し、特別区に再編する「大阪都構想」を進めるか否かの岐路を迎えている。選択は市民に委ねられるが、対立をあおるフレーズや奇抜な策はもういらない。丁寧で説得力のある説明に重きを置くべきではないか。

 強固な支持地盤を築いた松井一郎大阪維新代表(大阪市長)と吉村洋文代表代行(知事)のツートップ体制。収束が見通せない新型コロナウイルスの感染問題で、「出口戦略がみえない」と国を批判し、コロナ対応の専門病院を設けるなど、次々に対策を打ち出している。だが「矢継ぎ早と拙速」「政治主導と現場軽視」は裏表の関係にある。

 特別定額給付金10万円の給付率は6月下旬時点で3%と大阪市が政令市で最も遅く、行政に求められる堅実性には疑問符がつく。休業要請などに関する府独自基準「大阪モデル」も感染拡大の早期覚知の役割から経済重視に軸足を移すなど、ご都合主義的な側面もうかがわせるのが気がかりだ。大阪の成長を支えた訪日外国人の姿は消え、大阪・関西万博やカジノを含む統合型リゾート(IR)による成長戦略も見直しが不可避だ。都構想を…

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