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流される母に手が届かず 球磨村職員、千寿園で「誰かの声」に救われた命

避難所運営で他の職員と打ち合わせをする球磨村住民福祉課長の大岩正明さん(手前右)=熊本県球磨村の村総合運動公園で2020年7月11日午後2時47分、清水晃平撮影

 九州豪雨で被害が大きかった熊本県球磨村で被災者支援にあたる村住民福祉課長の大岩正明さん(51)は豪雨当日の4日、母ユウコさん(83)が暮らす同村渡の特別養護老人ホーム「千寿園」で救助活動に加わった。入所者を上へと避難させていたが、水位は一気に上昇。車椅子に乗ったまま流される母が見えたが、手が届かなかった。「全員を助けたい」と決死の救出を続けたが、母を含む入所者14人が帰らぬ人となった。

 4日午前4時過ぎ、村全域に避難指示が出たため、大岩さんは役場に向けて車を走らせていた。寸断された道を避けて渡地区にたどり着き、村の指示で国道の冠水状況などを確認していた同6時半ごろ「千寿園が危ない」と聞いた。消防団と合流して急行した。

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