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第103回全国高校野球選手権

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センバツ交流試合 山梨学院 親子で甲子園、夢を実現 吉田洸二監督と健人部長 /山梨

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2020年甲子園高校野球交流試合でベンチ入りする山梨学院の吉田洸二監督(左)と健人野球部長=甲府市で2020年7月3日午後5時0分、上鵜瀬浄撮影 拡大
2020年甲子園高校野球交流試合でベンチ入りする山梨学院の吉田洸二監督(左)と健人野球部長=甲府市で2020年7月3日午後5時0分、上鵜瀬浄撮影

吉田洸二監督(51)と健人部長(23) 父の背中追いかけ、ようやく

 選手と監督という立場ではかなわなかった、甲子園でのベンチ入りが実現する。阪神甲子園球場で8月10日に開幕する2020年甲子園高校野球交流試合に特別な思いで臨む親子がいる。山梨学院の吉田洸二監督(51)と、野球部の責任教師を務める長男の吉田健人部長(23)だ。【上鵜瀬浄】

 吉田監督は、無名の公立高校、清峰(長崎)を強豪校に育て上げた実績を買われて、13年4月に出身大学の付属高である山梨学院の監督に就任した。清峰時代は05年夏の全国選手権でチームを初の甲子園に導くと、06年のセンバツでは準優勝。09年のセンバツは今村猛投手(現広島)が花巻東(岩手)の菊池雄星投手(現米大リーグ・マリナーズ)との投げ合いを制して、初優勝を果たした。

 そんな父の姿を見ていた健人さんは「清峰のユニホームを着て、父のもとで野球をしたい」との思いを抱いて入学した。しかし、わずか1年で吉田監督が清峰を去り、「何のために野球をするのか分からない」と悩んだこともあったという。高校では甲子園に出場できなかったが、「高校野球の指導者になりたいのなら教員免許を取るといい」という父のアドバイスを受けて、山梨学院大に進んだ。大学在学中から山梨学院のコーチとしてチームを支えてきた。

 18年夏から3季連続で甲子園出場中だった山梨学院は19年秋の関東大会で準優勝し、20年春の第92回選抜大会の出場校に選ばれた。20年1月に野球部長に就任した健人さんはセンバツで父とベンチ入りする予定だったが、新型コロナウイルスの感染拡大で大会は中止になった。

 健人さんは、春夏通算5回の甲子園優勝を誇る横浜(神奈川)で野球部長を務めた小倉清一郎さん(76)から戦術や技術を学んでいる。「ずっと父の背中を追いかけて、野球を勉強してきた。甲子園というこの上ない機会で最大限に生かす」

 交流試合では大会最終日の8月17日の第3試合(午後3時20分開始予定)で、19年秋の北海道大会を制した白樺学園と対戦する。吉田監督は「甲子園中止という試練に直面しても、変わらず、ひたすら頑張れた選手で戦う。私の役割は選手や健人の気持ちをくみ取って采配すること」と話す。健人さんは「スタンドでネット越しに見るグラウンドと、ベンチから父や選手と一緒に戦うのは全く違う。親子でベンチにいられる幸せを感じたい」と心待ちにしている。

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