初の核実験を「驚くべき偉業」と称賛 トランプ氏声明から米国の核に対する姿勢を読み解く

  • はてなブックマーク
  • メール
  • 印刷
トリニティ実験が行われた場所を紹介する米国立公園局のウェブサイト=同サイトから
トリニティ実験が行われた場所を紹介する米国立公園局のウェブサイト=同サイトから

 米国による史上初の核実験「トリニティ」から75年が経過した16日、トランプ米大統領は声明を発表し、実験を「驚くべき偉業」だったと称賛した。世界各地で沸き上がる核廃絶の訴えはなぜ届かないのか。広島、長崎への原爆投下につながったトリニティ実験に関する米大統領声明から、米国の核に対する姿勢を読み解くとともに、世界の核軍備や核軍縮の現状をまとめた。【和田浩明/統合デジタル取材センター】

 まず、トリニティ実験について基本を押さえておこう。米西部ニューメキシコ州アラモゴード近くのジョルダナ・デル・ムエルト(死者の旅)砂漠で、1945年7月16日午前5時半に行われた。実験の名称は、キリスト教の教えでは神とキリストと聖霊の「三位一体」を意味する。マンハッタン計画を主導した物理学者ロバート・オッペンハイマーが、英国の詩人ジョン・ダン(1572~1631年)による同名の詩に着想を得て名付けたという説がある。

 使用されたのは「ザ・ガジェット(道具)」と呼ばれたプルトニウム爆弾で、威力はTNT火薬換算で約22キロトン。のちに同型の爆弾「ファットマン」が1945年8月9日に長崎に投下され、同年末までに約7万人が死亡した。これに先立つ同年8月6日に広島に投下されたウラニウム爆弾「リトルボーイ」は、45年末までに約14万人の命を奪った。

 トランプ氏は声明で実験について…

この記事は有料記事です。

残り2639文字(全文3218文字)

あわせて読みたい

この記事の筆者
すべて見る

注目の特集