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35歳に重すぎた「1年」 東京オリンピック延期で引退 あるベテランの決断

北京五輪トランポリン男子個人で4位となった外村哲也さん=北京市の国家体育館で2008年8月19日、平田明浩撮影

 地元開催の東京オリンピック出場を目指して引退を先延ばししたものの、新型コロナウイルスの影響で1年延期となり、引退を決断した選手がいる。2008年北京五輪トランポリン男子個人4位の外村哲也さん(35)。東京五輪代表争いをリードしていたベテランはなぜいま、決断したのか。真相を尋ねると、苦悩の日々と第二の人生の夢を明かした。【円谷美晶】

 東京五輪の代表残り1枠をかけたワールドカップのポイント。他の国内選手を引き離し、外村さんと25歳の岸大貴選手(ポピンズ)が一騎打ちで争っていた。ところが6月29日、日本体操協会は外村さんの引退を発表した。国際大会の出場回数は64回、メダル獲得数は金メダル14個を含む計36個。ただ一つ手にしていない五輪のメダルを目指し、跳び続けてきたはずだった。突然の引退発表。真意を確かめるべく外村さんを直撃すると、こう明かした。

 「引退は僕にとって延長、延長してきた上に、さらに延長でした。すでに限界を超えていました」

 東京都出身。1984年ロサンゼルス五輪で体操男子床運動の銅メダリスト、康二さん(62)を父に持ち、幼いころから体操を始めた。トランポリンに出合ったのは小学2年のころ。空中姿勢の美しさとキレのある演技を武器に、日体大時代からワールドカップや世界選手権で何度も表彰台に上がった。23歳で初めて出場した08年北京五輪は4位と大健闘したものの、「競技人生で一番悔しいと思った演技」と語る。

演技途中で台から落下

 あと一歩届かなかったメダルへの思い。リベンジを誓う舞台は、27歳で迎える12年ロンドン五輪のはずだった。メダルを視…

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円谷美晶

毎日新聞東京本社運動部。1985年、東京都生まれ。2009年入社。北海道報道部、千葉支局を経て、東京社会部では気象庁や東京都庁を取材。18年から東京運動部で五輪取材班となり、体操、トライアスロンなどを担当。高校までの部活動は陸上で中・長距離の選手。いつも皇居周りを走っていた。

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