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社説

感染再拡大と国会 首相が出てこない異様さ

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 東京都を中心に新型コロナウイルスの感染が再び急拡大している。この深刻な状況で国会は今、機能しているのだろうか。

 通常国会が会期延長することなく閉会して1カ月がたつ。その後は衆参両院で原則、週1回の閉会中審査が行われてはいるものの、安倍晋三首相は出席していない。審議に限界があるのは明らかだ。

 やはり臨時国会を早急に召集し日々の変化に機敏に対応できるようにしておくべきである。

 今週、両院の予算委員会は閉会中審査を行った。

 しかし、参考人の専門家が強い危機感を訴えたのとは対照的に、西村康稔経済再生担当相の答弁は現状報告の域を出なかった。今後、日本はどう対応していくのか。議論は深まらなかった。

 焦点となっていた観光業を支援する「Go Toトラベル」事業は「東京除外」が決まった。ただし決定は参院予算委が終わった直後だった。予算委の質疑では政府側は「専門家の意見を聞いて検討する」と繰り返すだけだった。

 国会を軽視した末の泥縄式の対応だったと言っていい。早くも各方面で混乱が生じている。東京を除外すれば事業開始に問題はなくなるのか。説明も不十分だ。

 この事業に限らず、感染防止と経済回復のバランスをどう取るかは、政府の根本的な姿勢が問われる問題だ。政策決定の最終責任者である首相の説明が不可欠だ。

 まさか首相は西村氏に責任を押しつけようとしているわけではあるまい。首相の予算委出席を与党が拒むのは理解できない。

 感染が再拡大している地域では今後、飲食店などに再度休業を要請する可能性も否定できない。要請に従わない場合には罰則を設ける法改正を求める声も知事らから出始めている。

 こうした課題に迅速で、かつ十分な議論をするためにも国会を召集する必要がある。

 新型コロナだけではない。九州を中心とした豪雨災害対策でも国会審議が欠かせない。10兆円に上る巨額予備費の使い方を政府に白紙委任するのでは、不安が募るばかりだ。

 首相と与党が閉会中審査で事足れりと考えているとすれば、著しい怠慢である。

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