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大竹文雄・評 『絶望を希望に変える経済学』=アビジット・V・バナジー、エステル・デュフロ著、村井章子・訳

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『絶望を希望に変える経済学』
『絶望を希望に変える経済学』

 (日本経済新聞出版・2640円)

平均的な生活の質を上げるには

 様々な職業の人がその人の専門について意見を述べた場合、あなたは誰の意見を一番信用するだろうか。米国の調査だと、看護師が一番で84%の人が信用した。最下位は、政治家で信用する人は5%だった。経済学者は下から2番目で信用する人は25%だ。2019年のノーベル経済学賞受賞者である二人の著者はとても残念な結果だと受け止めた。

 著者らは、開発途上国においてどのような政策が貧困、教育、健康を改善するかをランダム化比較試験という手法で明らかにしてきた。マラリアの感染対策もその一つだ。感染症予防として、防虫剤処理された蚊帳の無償配布の有効性を突き止め、実際の政策に使われ、マラリアで死ぬ子供の数を半分に減らした。

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