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震災と命に寄り添って 「阪神」伝え25年、相次ぎ鬼籍に

「健康な限り自転車で慰霊碑を巡りたい」と語った上西勇さん=神戸市東灘区の住吉宮町公園で2016年、最上和喜撮影

 新型コロナウイルスの感染拡大が社会を揺るがしていた4月、阪神大震災(1995年)の記憶を伝えてきた3人の男性が相次いでこの世を去った。かけがえのない命を失いたくないとの普遍的なメッセージは震災にもコロナ禍にも共通する。3人が残した足跡をたどった。【反橋希美】

 4月9日に亡くなった神戸市の上西勇さん(享年92)は、全国にある約1500もの災害関連の碑を訪ね、冊子にまとめた。阪神大震災で避難所にいた父を亡くした。趣味にしていた自転車に乗って99年から碑を巡り、卒寿を超えてもペダルをこぎ続けた。

 「いかにも頑固じじいの男がさ、『こんな絵地図じゃ、現場に行けないだろう』って」。俳優の堀内正美さん(70)は、99年春に初めて会った上西さんのことをそう振り返る。堀内さんたちが同年1月に発行した「震災モニュメントマップ」への文句を言いに、上西さんは自宅から約20キロ離れたボランティア事務所まで自転車で来た。「人手がない。あなたが作ってください」。こうして慰霊碑巡礼は始まった。

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