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医師家族、苦悩の3カ月 ECMO、アビガン…記憶ない治験 国内死者1000人超

集中治療室を新型コロナウイルスによる重症患者専用の病床に改装した聖マリアンナ医科大病院。パソコンで胸部の画像を確認する医師ら=川崎市宮前区で2020年4月30日午前10時18分、佐々木順一撮影(画像の一部を加工しています)

 新型コロナウイルスの感染による国内での死者が累計1000人を超えた。数万から十数万人もの死者を出している欧米と比べれば低く抑えられているものの、同じアジアの中では多い。生死の境から奇跡的に生還した人も長期にわたる闘病を強いられている。

 関東地方の田舎町に暮らす70代後半の男性医師と妻が感染したのは3月上旬のことだった。一時は2人とも意識を失って生死をさまようなど、過酷な闘病生活は3カ月以上に及んだ。新型コロナウイルスの恐ろしさを家族が振り返る。

 今年3月7日夜、内科医の男性がせきこみ始め、妻もせきやだるさを訴えた。翌日にはさらにひどくなり、コロナ感染を疑って一緒に帰国者・接触者外来に向かった。PCR検査の結果が出るまで、車の中で数時間待機するよう求められたが、その間も呼吸が荒くなるなど、容体は悪化していく。検査結果はいずれも陽性。入院先の病院に運ばれたとき、2人はすでに意識を失っていた。すぐに人工呼吸器などが装着された。

 当時から、高齢者や基礎疾患がある人が感染すると重症化しやすいと報道されていた。男性は糖尿病も患っており「誰も口には出さないけど、みんな死を覚悟していた」と義理の娘は振り返る。治療法や症例も少ない時期で、内科医を務める男性の息子は「父の体をコロナ治療の治験に役立ててください」と病院側に申し出た。「自分の体を使って治療法を探してもらうことは、医師としてきっと本望だろう」と家族で話し合った。

 地元の大学病院で、…

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