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「万葉古道」を尋ねて

交流・別れ・流浪/64 吉野/5 弥生でも自然植物を利用 /奈良

「國樔」の名を伝えるバス停の標識=吉野町で、栗栖健撮影

 「日本書紀」の応神天皇紀には、国栖奏(くずそう)の原形らしい記述もある。

 「今國樔(くずひと)、土毛(くにつもの)(土地の産物)献(たてまつ)る日に、歌訖(おは)りて即ち口を撃ち仰ぎ咲(わら)ふは、蓋(けだ)し(まったく)上古の遺則(のり)なり」

 書紀が完成した720年ごろには「歌」が宮中で演じられており、しかも、昔のやり方だと伝えられていたのだ。「口を撃ち仰ぎ咲ふ」所作は、今の国栖奏も取り入れている。

 書紀が、国樔(くず)人は「蝦蟆(かえる)を煮て上味とす。名づけて毛瀰(もみ)と曰(い)ふ」と書いたのは、珍しい食風習だったからだろう。現在、吉野町南国栖の浄見原神社で旧正月14日の国栖奏の日に供える5品は、祭りが寒中になってから定まったのだろう。アカガエルがあるのは書紀の蝦蟆を引き継いだ。現在の研究者によると、ヒキガエルと共に美味で、産卵は1~3月だから調達しやすい。産卵すると5月ごろまで休眠す…

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