新型コロナウイルスの影響で来夏に延期された東京オリンピックは計画の練り直しを迫られ、大会を取り巻く人たちにも動揺が走る。東日本大震災の被災地は、大会理念の復興五輪が、コロナに打ち勝った証しとする「克服五輪」の陰に隠れてかすんでしまわないか胸中複雑で、海外選手のホストタウンは交流と感染症対策のはざまでの「おもてなし」に苦慮する。大会を支えてきたスポンサーも感染拡大に伴う経済悪化が懸念される中で、さらなる負担に二の足を踏む。
福島県飯舘村の山あいにあるビニールハウス内には、緑や白、ピンクなど色とりどりの特産のトルコギキョウが咲き乱れていた。東京電力福島第1原発事故に伴う全村避難で一時、福島市に逃れた高橋日出夫さん(70)は3年前に帰村し、栽培を再開させた。昨年11月に朗報が届いた。大会の表彰式でメダリストに贈られる花束「ビクトリーブーケ」に復興五輪の象徴として主に被災3県の花が使われることになり、福島県産のトルコギキ…
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