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「必要なのは国会改革ではない」 モラル崩壊、前衆院事務総長が語る意外な「処方箋」

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国会の実態やあり方について語る向大野新治さん=東京都千代田区で2020年6月29日、藤井太郎撮影
国会の実態やあり方について語る向大野新治さん=東京都千代田区で2020年6月29日、藤井太郎撮影

 国会議員の間で、審議とは関係のない娯楽小説を読んだり、スマートフォンで趣味のウェブサイトを見たりするなどのモラル違反が横行している。2019年まで衆議院事務局トップの事務総長を務めた向大野新治・学習院大特別客員教授(政治学)が取材に応じ、「誰が見ても問題だ」としつつも、質疑に関係のない議員の審議出席を免除するなどの安易な国会改革論にくぎを刺した。また、モラル違反横行の背景に「緊張感のない政治」があるとの見方を示した。【聞き手・大場弘行】

問題でも、目くじらを立てるほどでも

 国民は選挙で選ばれた国会議員は知見や経験をもった優れた人たちで、自分たちよりしっかり働いてほしいと期待している。議員には高いモラルが求められるのは当然で、国会審議中に娯楽小説を読んだりスマートフォンで議事と無関係のサイトを見たりするのは誰が見ても問題だ。

 国会は議員の自主的な運営が原則だから、各党が申し合わせて、所属議員にやめるよう注意喚起すべきだろう。しかし、この種の行為は注意されたらやらなくなるが、時間がたち選挙で新しい議員が入ってきたりするとまたはやり出す。目に付くようになるたびに注意喚起して、個々の議員に気を引き締めてもらうしかない。

 一方で、あまり目くじらを立てるのもどうかと思う。議員は忙しい。衆…

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