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新型コロナで打撃の中小企業、販路拡大へギフトに注力

須崎屋が発売したプリン=須崎屋提供

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 新型コロナウイルス感染拡大に伴う小売店休業などの影響を受けた生産者や中小企業が、商品のギフト販売に力を入れている。ギフトは比較的高い単価で販売できるうえに、贈られた相手が商品を気に入れば販路が広がる可能性があるためだ。店舗休業などに左右されないインターネット通販を活用。夏のギフト商戦で知名度を高め、新たな販路としたい考えだ。

 福岡県みやま市で農園を経営する田中稔久さん(43)は黄色と白の粒が交じるトウモロコシを栽培している。福岡ソフトバンクホークスのシンボルマークの色と同じことから「SBコーン」と名付け、今年は球団の了承も得て球団関連のイベントなどで販売する予定だった。だが、新型コロナの影響でイベントは中止となり主要販路がなくなった。

 行き場を失った商品をギフト用木箱に10本詰めて3500円(税別)で6月から販売したところ、SNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)で注文が相次ぎ、豪雨被害で7月上旬に販売を中止するまでに約120箱を販売。通常の段ボール箱入り商品も100箱以上売れたという。田中さんは「通販でお客様と直接つながると、反響が従業員の励みにもなる。農業の雇用を守るためにも販路の多様化が必要だ」と話し、ギフトをきっかけにネット通販強化を決めた。

 長崎県南島原市のカステラ店「須崎屋」は、高級カステラと同じ素材を使ったプリンのギフト販売を始めた。1箱(4個入り)税込み1590円と安くはないが、6月20日の発売以降約2500箱売れた。

 主要販路の百貨店などが休業した影響で春以降は売り上げが最大で7割減少。夏に売りやすい商品として、プリンのギフト販売に目を付けた。新型コロナの影響で帰省を控える親族のために注文する客もいるといい、伊藤剛社長(52)は「夏のギフト需要は8月中旬ごろまで続く。ギフトで商品の良さを知ってもらえば自宅用も伸びるはず」と期待する。

 福岡県を中心に焼き肉店を展開する綱屋(福岡市)は7月、地元の生産者団体と協力し「博多和牛」のステーキ用牛肉セットなど5種類のギフト商品の販売を始めた。新型コロナで販路を失った畜産農家を支援するのが目的で、8月までは割引価格で販売。客の反応は上々といい、今後はネット通販も検討している。可徳清登志社長(66)は「我々は畜産業界に支えられてきた。今、苦労している生産者の力になれるように少しでも販路を開拓したい」と話す。【久野洋】

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