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第94回センバツ高校野球

第94回選抜高校野球大会の特集サイトです。阪神甲子園球場での熱戦全31試合をLIVE配信します。

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甲子園交流試合・2020センバツ32校

第3日 第1試合 中京大中京-智弁学園 みどころ

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 ◆第3日 第1試合 中京大中京-智弁学園 8月12日 10:00

みどころ

 今年は中止したが毎年6月に練習試合を行っており、甲子園では初の対戦。中京大中京の最速150キロ超右腕・高橋宏斗を、昨秋の公式戦で計14本塁打を放った強打の智弁学園が打ち崩せるかが鍵だ。

 高橋は6月の練習試合で自己最速を更新する153キロをマーク。ピンチになるとギアを入れ替え力強さが増す上、変化球のキレも良く打ち崩すのは容易ではない。ツーシームで打たせて取る術があり、右打者の外角に投じるカットボールやスライダーも効果的。ボール球に手を出すようだと攻略は難しい。

 智弁学園は昨夏の甲子園で1年生ながら4番を務めた前川右京が軸。昨秋は打率5割8分6厘、6本塁打、17打点でチーム3冠王に輝いた左打者だ。1番の白石陸を中心に甲子園メンバー9人が残り、「つなぐ気持ちでやらせたい」と小坂将商監督。大振りにならないことを徹底し、得点を重ねたい。

 中京大中京は2番・中島優、3番・中山礼都を中心に上位打線は得点力が高い。智弁学園は球のキレが持ち味の左腕・西村王雅と、球威のある右腕・小畠一心の両2年生が制球に気を配り、序盤からリードを許さないようにしたい。【藤田健志】

 ◆中京大中京 愛知県・私立 全国大会出場回数 春31回/夏28回

「無敗」世代、集大成へ

150キロ超の速球が武器の中京大中京の高橋=兵藤公治撮影 拡大
150キロ超の速球が武器の中京大中京の高橋=兵藤公治撮影

 歴代最多の春夏計11回の優勝を誇る甲子園常連校が掲げる目標は、もちろん「無敗」。センバツ交流試合でも勝ちにこだわる。

 昨秋の愛知県大会、東海地区大会、明治神宮大会を制した要因は、「崩れない守り」と「切れ目ない打線」だ。エース右腕の高橋宏斗(3年)、左腕の松島元希(同)の「二枚看板」が投手陣を引っ張る。1月の練習で球速150キロを記録した高橋は昨秋の公式戦12試合に登板し、先発した8試合すべてで完投した。昨秋の公式戦全19試合でチーム失策は10と、主将の印出太一(同)は「守備から流れを作り、攻撃でたたみかける中京スタイルを貫きたい」と意気込む。

 打撃は中軸の印出、中山礼都(同)、1番の西村友哉(同)ら上位陣を軸に、下位打線もつながりがあり、どこからでも得点を狙える。明治神宮大会では、準決勝で天理(近畿・奈良)に最大4点差をつけられながら逆転、サヨナラ勝ちし、決勝の健大高崎(関東・群馬)戦も逆転勝利するなど粘り強さがある。

素振りをする中京大中京の選手たち=兵藤公治撮影 拡大
素振りをする中京大中京の選手たち=兵藤公治撮影

 優勝候補だった今春センバツだが大会中止が決まり、夏の甲子園の夢も断たれた。一時は目標を失いかけたが、交流試合の開催が選手たちの闘志に再び火をつけた。対戦する智弁学園に、エースの高橋は「打撃力があり、油断できない。マウンドに立ったら最初からトップギアで立ち向かう」。155キロ超の速球で相手打線をねじ伏せるイメージを描く。

 昨年8月から続く公式戦「無敗」を途切れさせないためにも、愛知県の独自大会も優勝を狙う。ただ、センバツ交流試合はオール3年生で臨む予定だ。高橋源一郎監督は「プライドを持ち、今までやってきたことを発揮できる試合にしたい」と話す。【ガン・クリスティーナ】

沿革

 1923年に中京商として創立。野球部も同年に創部された。67年に中京に改称、95年から現校名。甲子園通算133勝(春55勝、夏78勝)、優勝11回(春4回、夏7回)はともに歴代最多。卒業生に日本代表の稲葉篤紀監督(元日本ハム)、フィギュアスケート五輪銀メダルの浅田真央さんら。名古屋市。

 ◆智弁学園 奈良県・私立 全国大会出場回数 春13回/夏19回

前川軸につなぐ強打

強打線の4番を担う智弁学園の前川=山崎一輝撮影 拡大
強打線の4番を担う智弁学園の前川=山崎一輝撮影

 上位から下位まで打線に切れ目がない強打のチーム。昨秋の奈良県大会は5試合で計59安打55得点を記録し、うち4試合がコールド勝ちと圧倒的な強さで優勝した。近畿大会は4強止まりだったが、準決勝の大阪桐蔭戦では6番・山下陽輔(2年)の本塁打などで5点を奪うなど、高い実力が評価され、2019年夏に続く甲子園への切符を手にした。

 昨秋公式戦8試合で14本塁打を誇る強力打線の中心は、1年時から4番を任される前川右京(2年)。チーム最多の6本塁打、17打点、打率5割8分6厘をマークした。食事と筋力トレーニングで体重を増やし、パワーアップを続ける。主将の1番・白石陸(3年)も13打点と勝負強い。

 守備は、強肩の佐藤尊将(同)と、強気なリードの田上拓磨(同)の捕手2人が軸。投手陣の柱は、1年時からチームを引っ張る左腕の西村王雅(2年)と大型右腕の小畠一心(同)。左の荒川翔太(3年)、右の岡田皓一朗(同)らも控え、万全を期す。

打撃練習をする智弁学園の選手たち=萱原健一撮影 拡大
打撃練習をする智弁学園の選手たち=萱原健一撮影

 コロナ禍でも、部員のほとんどが校内の寮で生活しているため、感染防止策を徹底しながら練習を続けてきた。しかし、夏の選手権大会中止が決まると「気持ちが切れた」瞬間もあった。3年生も一度は「引退」し、後輩とは別メニューの自主練習を続けてきた。

 雰囲気が一変したのは、センバツ交流試合の開催が決まった日。突然の吉報にはじめは「キョトン」としていた選手たちも再び目標を手に入れ、「決勝のつもりで全力で勝ちに行く」と気合を入れ直した。3年生も全体練習に復帰し、走り込みと振り込みでなまった体を戻した。小坂将商監督は「もう何も言うことはない。頑張ってやれ、と言うだけです」。【萱原健一】

沿革

 1965年に弁天宗を母体に設立された私立共学校。野球部も65年創部された。教育目標は「誠実・明朗」。甲子園には夏は68年、春は76年に初出場した。2016年のセンバツで初の全国制覇を果たした。OBに高代延博コーチ(阪神)、岡本和真選手(巨人)、岡崎太一捕手(阪神)ら。奈良県五條市。


 ※出場回数は今春のセンバツを含む


お知らせ

 2020年甲子園高校野球交流試合(日本高校野球連盟主催、毎日新聞社、朝日新聞社後援、阪神甲子園球場特別協力)が8月10日から、兵庫県西宮市の阪神甲子園球場で行われます。日程は10~12日、15~17日の計6日間(予備日あり)。中止となった今春のセンバツ出場32校が招待され、各1試合を戦います。試合はNHKなどがテレビで生中継し、毎日新聞ニュースサイトなどが運営する「センバツLIVE!」でもライブ配信します。=随時掲載

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