タイ国王、反発恐れた? 不敬罪の摘発停止 政府の強権姿勢は変わらず

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ワチラロンコン国王夫妻の看板。タイでは街のあちこちに王族の写真や肖像画が設置されている=バンコクで2020年7月22日午前10時31分、高木香奈撮影
ワチラロンコン国王夫妻の看板。タイでは街のあちこちに王族の写真や肖像画が設置されている=バンコクで2020年7月22日午前10時31分、高木香奈撮影

 国王の権威と議会制民主主義が併存する「タイ式民主主義」が根付くタイで最近、王族への中傷を対象とする不敬罪での摘発が行われなくなっている。不敬罪は近年、「表現の自由を侵害している」と国際的に非難を浴びていたが、2016年に即位したワチラロンコン国王の意向で運用が停止されたという。国王が決断した背景には何があるのか。

 不敬罪は王族を中傷、侮辱した場合に適用され、1件につき最大15年の禁錮刑が科される。「王制護持」を掲げる軍はクーデターで政権を握った14年5月以降、不敬罪での摘発を強化。国連や国際人権団体がその運用を強く批判してきた。国連人権高等弁務官事務所は17年、フェイスブックで王室への中傷を繰り返したとして男性が禁錮35年の判決を受けた際、厳罰化傾向に強い懸念を表明し、政府に不敬罪の即時改正を求めている。

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