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ぎりぎりで「生きている」1400万人の一人として 写真家が捉えた非日常の東京

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写真集「東京、コロナ禍。」の表紙
写真集「東京、コロナ禍。」の表紙

 写真家、初沢亜利さんが新型コロナウイルスの感染拡大で日常が一変した東京をひたすら歩き、写真集「東京、コロナ禍。」(柏書房)を出版した。大きな不安と小さな喜びを交錯させつつ、日々、違った表情を見せ続けるメガロポリス。ページを開くと、誰もがその場にいたかのような錯覚にとらわれ、ページを閉じると、しばし自らの明日を考えずにはいられない。

 私よりひと回り年下の初沢さんは古い友人だ。新宿の酒場で夜な夜な飲んできた。とにかくフットワークが軽い。歌舞伎町の居酒屋で、北朝鮮に行ってきますよ、と告げ、隣人の素顔を探しに地方都市にまで足を延ばしたかと思えば、ゴールデン街のバーで、辺野古の埋め立てはけしからん、と顔を赤らめ、そのまま沖縄に住み込んだこともあった。昨夏は「NOアベ!」のプラカードが揺れる韓国・ソウルででくわした。催涙ガスまみれで香港のデモ取材を終えたばかりのようだった。そんな初沢さんから携帯電話にショートメールが届きだしたのは3月初旬のこと。<鈴木さん、飲みに行きましょう。命が惜しいんですか?>。彼一流の挑発的な言葉に私は苦笑し、またどこかを走り回っているな、と思った。

 それが東京だった。「ジャーナリストではないけれど、こ…

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