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ABCC幹部 「黒い雨」の健康被害指摘 1950年代 米政府見解に異唱え

米テキサス医療センター図書館に残されていたローウェル・ウッドベリー医師の報告書=大阪市北区で2020年7月23日、平川義之撮影

 原爆による放射線の人体への影響を研究していた米原爆傷害調査委員会(ABCC)の幹部が1950年代半ば、広島で原爆投下直後に降った「黒い雨」などの放射性降下物が病気の原因になった疑いがあると指摘し、詳細な調査が必要だと米政府関係者に伝えていた。原爆投下後の放射性降下物の人体への影響はないという米政府の見解に異を唱える内容だった。ABCCでもその後、詳細な調査は行われず、被爆75年を迎える今も、米政府は見解を変えていない。

 ABCCの生物統計部長だったローウェル・ウッドベリー医師(故人)が、戦後、米軍から核政策を引き継いだ米原子力委員会(現エネルギー省)の関係者らに送った未公開の報告書がテキサス医療センター図書館に残されていた。日付はないが、54年3月に米国が南太平洋のビキニ環礁周辺で水爆実験を実施し、被ばくが問題になった直後の調査の記述があることなどから、以後数年間に作成されたとみられる。

 報告書は、ABCCが広島・長崎で被爆した約4万人を対象に53~55年に実施した疾病調査で、原爆爆発時に出た直接放射線の影響がほぼないとされた爆心地から2キロ超の地点にいた48人に、放射線が原因とみられる急性症状や病気が確認されたと説明。4・9キロの地点にいて、投下翌日から放射性降下物が降った地域で父親を捜した女性(当時20歳)に脱毛が見られたことを例に挙げ「放射性物質が落ちた地域の線量は強く、症…

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