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村上春樹をめぐるメモらんだむ

最新短編集から聞こえる音楽

 18日、村上春樹さんの短編小説集『一人称単数』(文芸春秋)が刊行された。収録作8編のうち7編は2018~20年に文芸誌に発表されたもので、表題作1編が書き下ろしだ。雑誌発表の数編に、比較的短い書き下ろしの表題作が加わる形は『女のいない男たち』(14年)と同じ。しかも、同様に表題作が本全体を象徴する意味を持っている。いや、今回はより直接的に、「解題」のような役割を果たしている。

 例えば、語り手の「私」が次のように考えるくだりがある。「私のこれまでの人生には――たいていの人の人生がおそらくそうであるように――いくつかの大事な分岐点があった。(中略)そして私は今ここにいる。ここにこうして、一人称単数の私として実在する。もしひとつでも違う方向を選んでいたら、この私はたぶんここにいなかったはずだ。・でもこの鏡に映っているのはいったい誰なのだろう?」

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