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「Black Lives Matter」 定まらぬ日本語訳 黒人差別問題に関心を

「Black Lives Matter」の抗議デモで人種間の公平を求める人々=米ニューヨーク州で7月13日、AP

 米国での白人警官による黒人男性暴行死事件をきっかけに、黒人差別への抗議デモ「Black Lives Matter(ブラック・ライブズ・マター)」が日本でも広がっている。ただ、このスローガンの翻訳は助詞一つで微妙なニュアンスの違いが生まれ、事件から25日で2カ月が過ぎた今も定まっていない。さまざまな日本語訳を通じ、この言葉の持つ意味を考えた。

 <「黒人の命は大切」「黒人の命も重要」「黒人の命こそ大事」…日本語では「は」「も」「が」等を選べることが話をややこしくしていますね。どれも正しく、どれも物足りない>

 現代米国文学翻訳の第一人者、柴田元幸さん(66)は6月、ツイッター上で「どう訳しますか」と問われ、こう投稿した。柴田さんは取材に対し「『黒人の命も』とした場合、白人の命がまず大事という前提だとの非難は免れがたい。『黒人の命こそ』とすると黒人の命ばかりが強調され、いわばひいきの引き倒しになってしまう。『黒人の命は』では『黒人は人間だ』と言うのと同じような不自然さがある」と指摘。「翻訳はちゃんと考えれば一つの正解にたどりつけるものではない」と説明する。

 アフリカ系米国人の歴史を研究する坂下史子・立命館大教授も、あえて訳さずにカタカナのままの方が良いとの立場だ。言葉の先にある複雑な意味を考えるため、簡単に答えを出せない方がいいのではないか、という見方だ。

 一方、英ロンドン大日本語学科卒のブロードキャスター、ピーター・バラカンさん(68)はラジオ番組のリスナーに訳を問われ、「黒人の…

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