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女の気持ち

スベリヒユ 山口県下関市・中室みち(82歳)

 雨上がりの朝、ぬれて光る草が美しい。けれど放っておけば玄関先はたちまち草っ原となり、歩きにくくなる。意を決して庭に出る。

 オヒシバ、メヒシバ、オオバコ……。どれもしっかり根を張っているから、力を込めて引くと雨で湿った土の塊ごとぼってりと抜ける。

 おや? 気になった草を見るとスベリヒユではないか! 我が庭では初のお目見えだ。その1株だけのスベリヒユが私を七十余年前の疎開先に連れ戻した。

 敗戦直後、空腹に耐えきれず、私たちはしばしば草を食べた。スベリヒユは葉が肉厚で茎も柔らかく、太めで重量感があった。母はそれをみそで煮て、主食のカボチャや芋類のおかずとして食卓に出した。

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