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SUNDAY LIBRARY

岡崎 武志・評『囚われの山』『夢でもいいから』ほか

◆『囚(とら)われの山』伊東潤・著(中央公論新社/税別1800円)

「天は我々を見放した」は映画「八甲田山」(1977)のセリフで流行語になった。明治35(02)年1月、陸軍の連隊が八甲田へ雪中行軍。199人が死亡。最大級の山岳遭難事件を映画化し大ヒットとなった。

 伊東潤『囚(とら)われの山』は、120年後の現代にこの事件を再び洗い出す。売り上げ低迷の歴史雑誌で、ベテラン編集者・菅原誠一が八甲田事件に疑問を持ち、現地で調査し、行軍隊の判断と行動に組織的な欠陥があったと確信するのだ。

 この特集号は売り上げを伸ばし、第2弾が企画され、再び菅原は青森へ。彼は、遭難者の数に含まれない一人の兵士の存在を発見する。そこに軍を挙げての大掛かりな隠ぺい工作が潜んでいた。菅原は離婚問題を抱える人間くさい中年男だ。そこがいい。

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