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その日、日高川町初湯川(うぶゆかわ)周辺には、大雨なり土砂崩れなりの、なんらかの警戒情報が出ていたのではないかと思う。
よりによってこんな日でなくても、と首を傾げる人のほうが多いかもしれないが、こんな日に出かけるのも、また記憶に残るだろうと考えたのである。
篠(しの)突く雨に打たれながら、椿山ダムの堰堤(えんてい)を過ぎて左に折れると、すぐに「美山温泉愛徳荘」があった。
お昼どきをまわっていたので、とりあえず食堂に入った。注文の品が届く間にも、こんな天候にもかかわらず、田舎回りの営業さんなのか、両手をハの字にかざしたまま、一人二人と駆け込んでくる。
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