石原慎太郎氏の差別発言はなぜ繰り返されるのか 「業病」ツイートの根底に優生思想

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記者団の質問に答える石原慎太郎元東京都知事=首相官邸で2019年3月11日、川田雅浩撮影
記者団の質問に答える石原慎太郎元東京都知事=首相官邸で2019年3月11日、川田雅浩撮影

 業病(ごうびょう)とは「前世の悪業(あくごう)の報いでかかるとされた、治りにくい病気。難病」(デジタル大辞泉)。元東京都知事の石原慎太郎氏(87)がツイッターに「業病のALS(筋萎縮性側索硬化症)に侵され自殺のための身動きも出来ぬ女性」と投稿したことへの批判が止まらない。この種の問題発言は初めてではない。毎日新聞の過去記事データベースから物議を醸した発言を探してみたら、出てくる、出てくる、目を疑うような問題発言の数々。なぜ繰り返されるのか。当時、言及された当事者や差別思想に詳しい識者に石原氏の発言に通底するものを語ってもらった。3回シリーズで連載します。【野村房代、牧野宏美/統合デジタル取材センター】

患者に責任ないのに「悪業の報い」とは

 最初は10年前、「どこか足りない感じがする」と言及された性的少数者から。その前に、今回批判されている問題のツイートを振り返ってみたい。

 石原氏は7月27日のツイートで「業病のALSに侵され自殺のための身動きも出来ぬ女性が尊厳死を願って相談した二人の医師が薬を与え手助けした事で『殺害』容疑で起訴された」と事件を説明。その上で「武士道の切腹の際の苦しみを救うための介錯の美徳も知らぬ検察の愚かしさに腹が立つ。裁判の折り私は是非とも医師たちの弁護人として法廷に立ちたい」と弁護した。

 これにはツイッターで「作家なのに『業病』の意…

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