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「客足戻ってきたのに」「従いたくない」 東京都時短要請 飲食店ため息、恨み節

新型コロナウイルス感染対策に協力した店の利用を呼びかける旗を記者会見で紹介する小池百合子東京都知事=東京都庁で2020年7月30日午後5時26分、滝川大貴撮影

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 東京都内では新型コロナウイルスの患者が連日100~300人台で確認され、感染拡大に歯止めがかからない。都は、ホストクラブなど接待を伴う飲食店に限らず、一般の飲食店でも感染が広がりつつあるとして、営業時間短縮の要請を決めた。対象となった都内の店からは「客足が戻ってきたところだったのに」と不満の声が漏れた。

「20万円じゃ家賃も払えない」

 

 小規模なバーやスナックのネオンがともる東京都新宿区のゴールデン街。都が酒類提供の店について、再び営業時間の短縮を要請すると決めたため、関係者はため息をついた。

 小池百合子知事は30日夕から開いた記者会見で、要請に応じた店舗には協力金20万円を支払うと説明したが、あるバーの男性店主(35)は「店と自宅の家賃も払えない」と、支給額が少なすぎると感じた。営業時間を確保するため、「早めに店を開けて、午後10時に閉めようと思う」と話したが、「客足が徐々に戻ってきていたところだったのに」と不満そうだった。

 同じ新宿区のホストクラブなどが感染が拡大した店舗と指摘されていただけに、別のたこ焼きバーの40代女性店員は「『夜の街』と、他の店をひとくくりにしないでほしい」と言う。

 ただ、このバーは宣言が出た今年4月からのほぼ2カ月間、休業要請に応じて感染防止に協力しており、店員は今回の時短要請について「全く営業できないとなると職を失う人も出てくるが、10時までというのなら仕方ないかも」と一定の理解を示した。

 「感染者の大幅な増加が続いていたので都は何かしらの手を打ってくると考えていた」。東京都内に約110の店舗がある串カツ田中ホールディングス(HD)の担当者は、ある程度は予想していたと打ち明ける。ただ、「通常8月は夏休みで家族連れが増え、屋外の立ち飲みも盛況なため売り上げが伸びる月だが、今年は覚悟せざるを得ない」と厳しい見通しになると話した。

 ある大手居酒屋チェーンの担当者は「協力金が中小企業対象で、1事業者あたり20万円では全然足りない。飲食業界のことが分かっていない。4月以降の臨時休業などで財務状況は大きく悪化しており、今回は都の方針には従いたくない」と憤りをみせる。都内で約90店舗を展開する「カラオケ館」の担当者は「感染防止に最大限の努力をし、お客様も少しずつ戻ってきていたのに、カラオケが感染拡大の要因とされ、時短営業の要請が出たことは残念だ」と声を落とした。【林田奈々、町野幸】

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