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「下町アーチェリー」に命運託す町工場 コロナ直撃でも国産復活へ挑戦

完成したアーチェリーを手にする西川精機製作所社長の西川喜久さん(左)=東京都江戸川区で2020年7月8日午前11時24分、村上正撮影

 東京都江戸川区の町工場。1階の作業場は油のにおいが広がる。大型の工作機械からウィーンと低い金属音が響き渡るなか、完成したアーチェリーを手に社長が笑った。鮮やかな光沢のあるメッキが施された弓具には、日本らしさをアピールする桜があしらわれている。「会社の救世主となるよう育てていきたいです」。新型コロナウイルスの影響で売り上げが大きく落ち込む中、「下町アーチェリー」に命運を懸けた町工場の挑戦が始まった。【村上正】

 日本のアーチェリーは、東京オリンピックでもメダルを狙える競技だが、日本のトップ選手のほとんどは韓国製の弓具を使用している。その理由の一つが、国産品がないことにある。

 振り返ると、男子個人の山本博選手(57)が1984年ロサンゼルス五輪で銅メダル、2004年アテネ五輪で銀メダルを獲得し、女子では12年ロンドン五輪で早川漣(32)、蟹江美貴(31)、川中香緒里(29)の3選手が男女通じて団体で初の銅メダルを射止めるなど世界の舞台で活躍してきた。日本の競技人口は約1万3000人。競技施設に限りがあることなどから、ここ20年間で大きな変動はない。国産メーカーは競技人口の伸び悩みを背景に、ヤマハやニシザワなどが不採算部門として撤退。00年代に国産品は姿を消した。

 「下町アーチェリー」は国産復活を懸けたプロジェクトである。手掛けたのは金属切削加工会社「西川精機製作所」。社長の西川喜久さん(55)は「いつかオリンピッ…

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村上正

毎日新聞東京本社運動部。1984年、神戸市生まれ。2007年入社。舞鶴支局、神戸支局を経て、大阪本社社会部では大阪府警を担当。17年4月から現職。競技は水泳やサーフィンを担当。東京パラリンピックでは取材班キャップ。16年リオデジャネイロ五輪を取材した感動から、長女に「リオ」と命名した。

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