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「黒い雨」訴訟で広島県と市 国に控訴断念を認めるよう申し入れ

判決後の報告集会で笑顔を見せる原告ら=広島市中区で2020年7月29日午後4時9分、山田尚弘撮影

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 広島への原爆投下直後に降った「黒い雨」を浴びたとして、国が援護対象とする区域外にいた男女84人を被爆者と認め、広島県と広島市に被爆者健康手帳の交付を命じた広島地裁判決を受け、県市は国に控訴の断念を認めるよう申し入れた。同市の松井一実市長が31日の記者会見で明らかにした。

 訴訟は、国からの受託事務で手帳の交付審査を担う県市が形式的には被告となったが、実質的には援護対象を定める国との争いで、国も訴訟に参加していた。そのため国が容認しなければ事実上県市は控訴断念ができない。

平和宣言を読み上げる松井一実・広島市長=広島市中区の平和記念公園で2019年8月6日午前8時17分、平川義之撮影

 市によると、判決翌日の7月30日に県市と厚生労働省健康局の担当者らが3者協議を開催。小池信之副市長が「判決を重く受け止めて科学的知見を超えた政治判断を優先し、県と市が控訴しないことを認めていただきたい」と訴えた。厚労省の担当者は「判決内容を精査したい」と答えたという。

 地裁判決は、援護区域より広範囲に黒い雨が降ったと認定。原告84人の全員が雨に含まれる放射性物質により被ばくし病気を発症した可能性があるとして、被爆者援護法で「身体に原爆の放射線の影響を受けるような事情の下にあった」と定める3号被爆者に当たると結論付けた。県市は2010年に、国が定めた援護対象区域の約6倍に当たる範囲で雨が降ったとの調査結果に基づき、援護区域の見直しを求めたが国が拒んできた。【小山美砂】

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