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ダメなコイは終わりにして…「逆転される広島」中継ぎ再建待ったなし

試合前の練習で汗を流す菊池保則投手=広島市のマツダスタジアムで2020年7月14日午後2時27分、大東祐紀撮影

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 プロ野球の広島が下位に沈んでいる。低迷の原因はリリーフ陣の不調。7月31日現在、打線は12球団トップの打率を誇るが、逃げ切れないケースが多く、2016~18年のセ・リーグ3連覇時の強さを表す「逆転の広島」が見られない。一方で逆転負けは9試合で、1点差での勝利もない。V奪回には中継ぎの立て直しが急務だ。【大東祐紀】

 7月28日、本拠地・マツダスタジアムでの中日戦。先発の九里亜蓮が7回1失点と好投し、打線も1点を追う七回に会沢翼の右前適時打などで2点を奪って逆転に成功した。

 だが、このまま逃げ切れないのが今季の広島だ。八回から登板の2番手・塹江(ほりえ)敦哉が適時二塁打を許して同点。さらに四球を与えた後、菊池保則へとスイッチしたが、適時内野安打でひっくり返され、そのまま敗れた。「七回に逆転して、あそこ(八回)を投手が抑えると乗っていけるところだっただけに残念」と佐々岡真司監督。今季を象徴するような敗戦に客席の鯉(こい)党からは深いため息が漏れた。

 守護神を固定できないから勝ちパターンが確立できない。開幕時の抑えは南アフリカ出身の右腕、テイラー・スコットだった。しかし、開幕3戦目、6月21日のDeNA戦(横浜)で1点リードを守れず逆転サヨナラ負けを喫し、初登板初先発の新人・森下暢仁の勝ち星を消してしまった。

 スコットは7月2日のヤクルト戦(神宮)でもやはり1点リードの九回に1死も取れずにサヨナラ満塁本塁打を浴び、翌日登録抹消。17日に昇格したが、18日の中継ぎ登板で再び打ち込まれて2軍に逆戻り。防御率22・50で、現在も調整中だ。横山竜士投手コーチは「(いずれも新外国人の)DJ・ジョンソンもスコットも勝ちパターンで投げてほしい。もどかしい……」と吐露する。

春季キャンプの紅白戦に登板した一岡竜司投手=宮崎県日南市の天福球場で2020年2月7日午前11時43分、大東祐紀撮影

 早々に勝ちパターンが崩れたため、菊池保を代役に立てたものの失敗が続いた。その次は中継ぎで好投していた一岡竜司が務めたが、その一岡も7月24日のDeNA戦(横浜)で九回にサヨナラ満塁本塁打を浴び、2点のリードを守れなかった。「逆転の広島」どころか、「逆転される広島」になってしまっている。

 ここまで34試合を消化したチームのセーブ数はわずか3。菊池保と一岡、ヘロニモ・フランスアがそれぞれ一つずつ記録しただけだ。このペースで行くとシーズン10セーブほどとなる。今季は例年より23試合少ないとはいえ、16~18年はチームとして年間36~38セーブを挙げており、少なさが際立つ。ここまで1点差で敗れたのは6試合。接戦で勝てなければ浮上は難しい。

 3連覇時は逆転勝利の数が年間勝利数の半分近くを占めた。強力打線だけでなく、中崎翔太や今村猛ら中継ぎ、抑えがフル回転していたのが大きい。後ろが安定していれば、リードを許してもひっくり返せる可能性は高くなる。佐々岡監督は「リリーフ陣が打たれたら、点差も開いて反撃力がしぼむ」と嘆く。

 わずかだが、明るい材料もある。7月29日の本拠地での中日戦では、調子の上がっていなかったフランスアが球威のある直球で3者三振で今季初セーブをマーク。この試合は今季初の零封勝ちだった。

 佐々岡監督は、抑えを「固定せずにやっていく」と明言。状態の良い投手を見極めながら起用していく方針だ。現役時代に先発、中継ぎ、抑えの全てをこなして球団を支え、今は過渡期のチームの再建を託されている指揮官。球団53年ぶりの投手出身監督としての手腕が問われている。

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