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新型コロナの影響で延期され、簡素化が模索される東京五輪。揺らぐ祭典の行方を見守る人々の戸惑いや期待を伝えます。

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分岐点の今、東京オリンピックは「無観客開催を」 中村祐司・宇都宮大教授

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中村祐司・宇都宮大教授=本人提供
中村祐司・宇都宮大教授=本人提供

 東京オリンピック・パラリンピックは新型コロナウイルスのため、転換を迫られている。将来、歴史を振り返った時に、おそらく今が大切な分岐点となっているだろう。

 五輪は1984年ロサンゼルス大会以降、商業五輪としてメガイベント化が進んできたが、近年はほころびが目立つようになってきた。コスト増大などを理由とした開催都市の立候補取りやめが相次いだほか、環境問題も深刻になっている。このため、国際オリンピック委員会(IOC)はコスト削減を最優先課題としつつ、都市型スポーツの導入や環境対策といった五輪改革を進めてきた。

 ところが、東京大会はメガイベント化してきた五輪の形が限界点に達したにもかかわらず、その延長線上で実施しようとしていた。コストや環境への配慮などから、当初はベイエリア中心の狭いエリアで開催する「コンパクト五輪」を打ち出したが、結局、広域分散型に変わり、大会経費も膨らんだ。競技数は史上最多となり、国立競技場周辺の大規模な再開発も始まっている。五輪自体の見直しに逆行しており、どう考えても無理筋な説明が…

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