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エンタメ小説・今月の推し!

補い合う三つの個性 衰えぬ老大家の成果=西上心太

『二重拘束のアリア』(小学館)

 元刑事の藪下浩平、日本有数の大企業の跡取りで警察マニアの桐生淳太郎、ガーリーな外見にそぐわぬ名ハンターの上園一花。川瀬七緒の『賞金稼ぎスリーサム!』は、放火事件をきっかけに、この3人がとんでもない真犯人と対決する物語だった。その待望の続編が『二重拘束のアリア』(小学館)である。

 前作の功績で高額賞金を手にした3人が設立した刑事事件専門調査会社チーム・トラッカー。最初の依頼人は、3年半前に起きた夫婦死亡事件の遺族だった。夫婦が互いに殺し合ったという結論に、妻側遺族が納得できなかったのだ。夫の親類に警察官僚がおり、隠蔽(いんぺい)工作が為(な)されたのではないかという疑いを抱いていたからだ。

 3人は夫側遺族の固い箝口令(かんこうれい)をかいくぐり、独自の捜査を進めていく。だが藪下の予想通り、警察の捜査は正当で、夫側に有利になるよう忖度(そんたく)した形跡は見あたらなかった。だが、なぜ仲の良い夫婦が殺し合わなければならなかったのか。この理由を追ううちに、3人はグロテスクな悪意が介在していたことに気づく。

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