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書の美 和歌懐紙 着実な筆致 高い風格=島谷弘幸

 「詠梅近聞鶯/和歌/楚帝近喜丹保飛耳/満之類宇久飛春能者徒/禰裳希左乃阿閑努烏/梅賀盈」と本文にあるので、一瞬、漢字ばかりの作品のように見える。これは、「梅の近くで鶯(うぐいす)を聞くということを詠じた和歌」、すなわち「梅近聞鶯」の歌題に応じて、万葉仮名を用いて和歌を揮毫(きごう)したものである。和歌は「そで近きにほひに/まじるうぐひすのはつ/ねもけさのあかぬ烏/梅かえ」と読める。和歌を3行と3字で書くという一首懐紙の正式な書式に法(のっと)っての執筆であるので、兼日(けんじつ)の歌会での懐紙である。

 余談ながら、歌道の家の一つとして知られる飛鳥井家のみは3行5字での執筆である。兼日というのは、あらかじめ歌題や詩題が出されている詩歌会のことである。このため、和歌の師に添削を仰ぐことが通例で、師は良い詠歌に合点を付して、添削を加えることがあった。これとは別に、和歌会の当日、その席上で出される題によって即席に詠まれるのが当座の会である。

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