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疫病と人間

新型コロナは「自然災害」ではない リスクと責任を理解しない日本 神里達博・千葉大教授

神里達博・千葉大教授=本人提供

 新型コロナウイルスによる死者は7月25日時点で世界で64万人を超えた。コロナのリスクをどう受け止めるべきか。リスク論、科学技術社会論を専門とする千葉大の神里達博教授(52)に聞いた。【國枝すみれ/統合デジタル取材センター】

 ――米国では新型コロナウイルスが2020年の米国の死因でトップ10入りしそうです。リスクをどうみますか。

 ◆新型コロナウイルスの死者数はインフルエンザを超えている。日本を含むアジアでの死者数は欧米よりもかなり少ないが、理由がはっきりしないので、そこに過度に期待するのは危ういだろう。

 ――日本政府は当初、リスクを軽く見ました。

 ◆日本は一般に、リスクマネジメントが不得手だ。急速に拡大する社会的リスクをどのように捉え、どのように責任分担し、処理し、リスクコミュニケーションをとるか。リスクの大きさが明確でないときは、まずは最悪の事態を想定し、事実が明らかになるに従ってリスク管理の範囲を小さくしていく。これが鉄則だ。しかし、日本政府は実態がよく分からないとき、リスクを小さく見積もりがちで「今のところは大丈夫」などと説明する。

 11年3月の東京電力福島第1原発事故も同じだった。政府は放射性物質の影響がどこまで広がって…

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國枝すみれ

1991年入社。英字新聞毎日デイリーニューズ編集部、西部本社福岡総局で警察担当記者、ロサンゼルス支局、メキシコ支局、ニューヨーク特派員を経て、2019年10月から統合デジタル取材センター。05年、長崎への原爆投下後に現地入りした米国人記者が書いたルポを60年ぶりに発見して報道し、ボーン・上田記念国際記者賞を受賞。

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