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九州豪雨

2020年6月、梅雨前線の影響で九州各地が記録的な大雨に見舞われました。被害や復興の状況を伝えます。

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九州豪雨 偶然重なった救出劇 流れてきたボート/民家でパドル発見/避難先には看護師 熊本・球磨

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浸水した自宅2階のベランダに立ち、近所の男性を救助した状況を説明する浦野又生さん=7月‎12日
浸水した自宅2階のベランダに立ち、近所の男性を救助した状況を説明する浦野又生さん=7月‎12日

 「シイ(シイノキ)の花ば咲かん年は、流し(水害)が危なかでえ」。熊本県南部を中心とした記録的豪雨による球磨川やその支流の氾濫で、集落の大半が浸水被害に遭った同県球磨村渡地区。70代の女性は約15年前に100歳で逝った義理の母から、そう教えられた。そして今年、シイの花は咲かなかったという。女性の自宅に近い1級河川・球磨川の支流では、右岸にある特別養護老人ホーム「千寿園」で入所者14人が亡くなった。周辺で話を聞くと、左岸で一つの救出劇があったことを知った。偶然が重なり、多くの命が助かっていた。

 7月4日朝、地元で長く酒店を営んできた浦野又生さん(81)が気付いた時、既に一面は水浸しだった。2階へ避難したが、水かさは増していく。心配したのは10メートルほど離れた家にいる半身不随の男性だった。「救出ばしよう思ったんですが、自信がなかったとです」

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