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波のまにまに

原爆写真、撮影者の消息=戸田栄

 記者をしていると、追い切れなかった取材対象がある。自分の力不足を示すことだから、記者はめったに明かさない。だが、原爆に苦しんだ人々の貴重な記録のことであるから、この欄で手がかりを求めてみようと思う。

 15年前、私は広島支局のデスクをしており、広島市内の古本市で、週刊誌風の安手の写真集を見つけた。タイトルは「永田登三写真集 ヒロシマ・1960」。当時、支局によく来た写真家の故・福島菊次郎さんと同様に、原爆症に苦しむ人々の目を背けたくなるような悲惨な様子を撮影していた。

 この種の写真は、被爆から60年後の私のデスク当時でも広島では敬遠されていた。原爆の惨禍は広く伝えたくても、そこまでは見られたくない部分があったのだ。

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