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広島・長崎原爆

1945年8月、広島・長崎へ原爆が投下されました。体験者が高齢化するなか、継承が課題になっています。

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弟みとった被爆イチョウ 翌春芽吹く姿に「生きる力もらった」 広島の90歳元住職

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被爆イチョウの前で当時を振り返る安楽寺の登世岡浩治元住職=広島市東区で2020年8月1日、山田尚弘撮影
被爆イチョウの前で当時を振り返る安楽寺の登世岡浩治元住職=広島市東区で2020年8月1日、山田尚弘撮影

 米軍による原爆投下直後、広島では残留放射能への懸念から「75年は草木も生えない」といううわさが広まった。その不安を消し飛ばすように、被爆地の樹木はたくましく生き残り、被爆者に生きる力を与えた。広島市東区の安楽寺の樹齢約350年の「被爆イチョウ」もその一つだ。寺で生まれ育った前住職、登世岡(とよおか)浩治(こうじ)さん(90)は「生きる力をもらった」と振り返る。

 爆心地から北東約2キロにある寺の山門を覆うように、高さ20メートルを超えるイチョウの幹が伸びる。「幼いころは弟と落ち葉に潜ったり、かくれんぼをしたりして遊びました」。登世岡さんは15歳だったあの日、三つ下の弟純治さん(当時12歳)をこの近くでみとった。

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【広島・長崎原爆】

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