腹の虫がおさまらない?マメガムシ食べられてもカエルの尻から脱出 神戸大

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広く水田などに生息するマメガムシ=神戸大大学院農学研究科の杉浦真治准教授提供
広く水田などに生息するマメガムシ=神戸大大学院農学研究科の杉浦真治准教授提供

 水田などに広く生息する水生昆虫「マメガムシ」が、カエルに食べられても消化管を無事に通過し、生きてお尻の穴から脱出することを確認したと、神戸大大学院農学研究科の杉浦真治准教授(生態学)が発表した。4日、国際学術誌「カレントバイオロジー」に掲載された。

 杉浦准教授は、昆虫が他の動物に捕食されないようにするための逃避行動を研究。捕食動物の体内に入った後、口から脱出する場合と、お尻の穴(総排出腔(こう))から排出される場合があるが、後者は消化管内で長時間耐える必要があり、実態がよく分かっていないという。

トノサマガエルに食べられた後、お尻の穴から生きたまま脱出するマメガムシ(左下の黒い物体)=神戸大大学院農学研究科の杉浦真治准教授提供の動画より
トノサマガエルに食べられた後、お尻の穴から生きたまま脱出するマメガムシ(左下の黒い物体)=神戸大大学院農学研究科の杉浦真治准教授提供の動画より

 今回、歯がなく、獲物を丸のみするカエルにさまざまな昆虫を与える実験を行った。マメガムシは体長5ミリほどの甲虫の一種。トノサマガエルに15匹を与えたところ、9割以上の14匹が生きたまま、お尻の穴から出てきた。他の餌をのみ込んだ場合はフンとして排出されるまで平均50時間かかるが、生きたマメガムシは平均1・6時間で「脱出」した。早く出られるよう、体内から刺激して排便を促している可能性があるという。

 これまでに水生と陸生の昆虫約50種で実験したが、マメガムシのみが生きて脱出できたという。また、他のカエル4種でも実験したが、いずれも6割以上の脱出成功率を記録した。杉浦准教授は「硬い前の羽を閉じて、カエルの消化液から身を守り、閉じた羽の下に空気をため込んで、酸素のない環境を長時間耐えているのではないか」と分析している。

 論文(英文)は「カレントバイオロジー」誌のサイト(https://doi.org/10.1016/j.cub.2020.06.026)で読むことができる。【反橋希美】

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