棋界新時代

反省が一番難しい 囲碁 王銘琬九段

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王銘琬九段
王銘琬九段

 「反省だけなら猿でもできる」が流行(はや)ったのはいつでしたか、反省は簡単で、実行に移すところが難しい、と誰もが思うところです。しかしながら、私は「反省」することさえ大変難しく感じています。そしてどのように反省するかが、プロ棋士にとっての勝負どころだと思っています。

 ここのところメディアを通じて、将棋の「感想戦」をご覧になった方は多いのではないでしょうか。囲碁も「局後の検討」として行われ、言ってみれば対局者の「反省会」になります。一つの作法ではありますが、何よりも対局者にとって、敗因や悪かったところをどうすればよかったか、すぐ解明したいのが本能だからです。対局の反省は局後に限らず、数日続くことも普通です。プロ棋士は反省が好きで、得意分野とさえ言えるかもしれません。

 では反省のどこが難しいかと言いますと、囲碁は単純なミスをした時以外、敗因がはっきり分からないことが多いのです。一局が長く、反省するポイントが漠然としています。はっきり負けにしたところか、苦しくしたところか、もしくはもっと前に原因があるかもしれない。作戦に問題があったのか、それとも作戦を貫徹できなかったのか、堂々巡りになることもよくあります。

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