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論点

戦後75年 戦争遺構・記憶の継承

 敗戦から75年がたち、自らの体験として戦争の悲惨さを語れる人は高齢化し減少の一途をたどる。戦争の惨禍を二度と繰り返さないためには、おびただしい命と引き換えに得た「教訓」を後世に継ぐことが必要だ。歳月がたつなか、悲劇の体験をどう継承するのか。

 原爆に耐えた被爆建物では広島で最大級の「旧広島陸軍被服支廠(ししょう)」の保全を求めて活動している。爆心地の南東約2・7キロにある赤れんが倉庫4棟を被爆体験の証言や戦争資料を展示する場とし、平和と核兵器廃絶を世界に発信するヒロシマの新たな拠点として活用すべきだ。

 75年前、この建物は軍服や軍靴の工場や倉庫だった。学生や女性も含めて大勢が動員され、広島高等師範学校付属中学校の生徒だった私もその一人だった。米軍が原爆を投下した瞬間、建物の前で運搬用のトラックを待っていた。目の前が光に包まれたが、厚さ60センチのれんがの壁が爆風や熱線から守ってくれ、無傷で済んだ。そのうち建物の中は避難して来た人であふれ、臨時救護所となり多くの人が死んだ。あの恐ろしい光景は今で…

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