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広島原爆の日 命の証し、遺影72枚 義勇隊遺族会長、母思い

被爆死した義勇隊員の遺影について説明する遺族会の柳原有宏会長=広島市中区で2020年8月6日午前8時55分、藤井達也撮影

 75年草木も生えぬと言われた歳月を経て迎えた6日の「広島原爆の日」。コロナ禍に見舞われ、いつもと風景は違っても、人々は変わらず平和を願った。亡き母らの生きた証しを集めた人、命ある限り語り続けると決めた人、病と差別を恐れた3四半世紀を経て「被爆者」と認められた人……。セミ時雨が響く平和記念公園で悼み、祈り、未来へと思いをはせた。

 平和記念公園の西端に建つ「義勇隊の碑」前では6日朝、この付近で原爆に遭って亡くなった72人の遺影が掲げられ、慰霊祭が行われた。写真を集めたのは「川内村国民義勇隊」の遺族会長、柳原有宏さん(77)=広島市安佐南区。ここで犠牲になるまで生きていた証しを表すとともに、年老いて出席できなくなった遺族の思いも受け止めたいと、一軒ずつ訪ね歩いて複写した。新型コロナウイルス禍もあってこの日の参列者は例年の半数以下となる約50人に減ったが、その1枚に写る母を見て「皆さんと一緒だから少しはうれしそうかな」と充実感をにじませた。

 セピア色の写真のなかには、学生服を着た男性や着物姿の女性もいる。香の煙が立ち上る碑の横にそれらの遺影を張ったボードを三つ並べ、柳原さんは「安らかに天国で過ごしてほしい」と手を合わせた。

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