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被爆者の温泉保養所が閉鎖へ 常連客から惜しむ声 長崎・雲仙

新大和荘を訪れて笑顔で食卓を囲む被爆者ら=長崎県雲仙市の新大和荘で2020年6月15日午後6時9分、今野悠貴撮影

 原爆症認定患者の温泉療養を目的に開設された保養施設がまた一つ消える。長崎原子爆弾被爆者対策協議会(原対協)が1965年に開業した温泉保養所「大和(だいわ)荘」を前身とし、2010年にリニューアルされた「新大和荘」(長崎県雲仙市)が被爆者の減少による経営難から21年1月末で閉鎖することになった。常連客に愛されてきた湯治場だけに、被爆者などから閉鎖を惜しむ声が上がっている。

 新大和荘は島原半島の海岸沿いにある小浜の温泉街を抜けた高台にあり、露天風呂から夕日に映える橘湾を一望できる。宿泊料は被爆者が通常5000円に抑えられ、国が指定する被爆地域(現在の長崎市の大部分と長与町、時津町)外で被爆して被爆者と認定されていない「被爆体験者」も同じ料金で宿泊できる。一般利用も可能だ。

 「亡くなったお袋とよく来ていたよ」。長崎市の吉田尭昭(たかあき)さん(75)はそう懐かしむ。生後3カ月の時、おぶわれた母親の背中で被爆し、退職後も手術を繰り返した。母親と2人で新大和荘に来ることが老後の親孝行だった。毎月4日間ほど滞在するという同市の胎内被爆者、福田登美子さん(74)は「被爆者同士で話すことで孤独が紛れ、長生きできているのかも」とほほえむ。

 スタッフと客の親密さが新大和荘の魅力だった。40年近く勤務する内…

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