メインメニューをとばして、このページの本文エリアへ

異変のシグナル

「カネミ油症」救済になお壁 高い認定ハードル 多くの患者が取り残される現実

黒っぽい吹き出物が出たカネミ油症患者

 ポリ塩化ビフェニール(PCB)や猛毒のダイオキシン類が混入した食用油による国内最大の食品公害「カネミ油症」の発覚から今年10月で52年。2012年に被害者救済法が制定されたが、今なお認定のハードルは高く、患者の多くが取り残されている。【岩崎歩】

子や孫も同じ症状に

 生後6カ月で表れた全身の湿疹。成長とともに続く頭痛や腹痛、倦怠(けんたい)感……。長崎県諫早市の下田恵さん(31)は、汚染された食用油を直接口にしていないにもかかわらず、小学1年の時に摂取してカネミ油症の患者に認定された母親(59)と同様の症状に苦しんできた。度重なる体調不良に悩まされながらも、現在は介護福祉士として働くが、常に「押しつぶされるようなだるさ」を感じている。

 患者認定を求めて06年からほぼ毎年、県が実施している油症検診を受診しているが、ダイオキシン類のポリ塩化ジベンゾフラン(PCDF)の血中濃度が基準値より低いことを理由に却下され続けてきた。「全身の症状を見てほしい。油症でないなら、私の体は何なのでしょうか」と憤りを隠さない。

 下田さんは健康不安に加え、将来子どもを授かった…

この記事は有料記事です。

残り2976文字(全文3457文字)

おすすめ記事
広告
毎日新聞のアカウント
ピックアップ
話題の記事

アクセスランキング

毎時01分更新

  1. 東名あおり運転デマ投稿、強制起訴の被告が死亡

  2. 光を放つ800系 公募「願いごと」を装飾 九州新幹線全線開業10年で特別運行

  3. #自助といわれても 気づいたら全財産103円 42歳女性が「見えない貧困」に落ちるまで

  4. コロナ刑事罰削除で与野党合意 懲役刑、罰金刑ともに 感染症法改正案

  5. 首相「少々失礼じゃないでしょうか」 蓮舫氏「言葉が伝わらない」批判に気色ばむ

編集部のオススメ記事

のマークについて

今週のおすすめ
毎日新聞社は、東京2020大会のオフィシャルパートナーです