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「予防効果一言も」「しゃべれなくなる」うがい薬発表翌日の吉村知事一問一答

ポビドンヨードを含んだうがい薬について、改めて説明する大阪府の吉村洋文知事=大阪府庁で2020年8月5日午後2時5分、石川将来撮影

 ポビドンヨードを含むうがい薬に、新型コロナウイルスの減少効果があると8月4日に発表した大阪府の吉村洋文知事は、翌5日の定例記者会見で「一部誤解がある」として、「予防薬でも治療薬でもない」と強調した。一方で、発表がもたらした混乱について省みる発言はなく、「感染拡大の防止に寄与する可能性がある」と繰り返した。5日の記者会見でのうがい薬に関する主な一問一答は次の通り。

 吉村洋文知事 昨日(8月4日)発表したポビドンヨードのうがい液を使った研究の成果について、一部誤解があるようなので説明する。これは治療薬ではない。これまで唾液の中に多くコロナウイルスが存在し、唾液が飛び交う環境で人にうつることが分かっていた。その中で、ポビドンヨードを使ったうがい薬でうがいする群と、何もしない群とに分け、4日間の観察の研究を行った結果、口の中のウイルスが殺菌されて減少し、陰性になっていく。その速度が加速するということが研究成果の内容だ。重症化を防ぐ効果があるかどうか、それを次の大規模研究でやる。

 ポビドンヨードのうがい薬を使うことで、口の中のウイルスが減っていくわけなので、感染拡大を防止する、それに寄与するのではないか。それで皆さんに呼びかけをした。予防薬でもなければ、治療薬でもない。

 使用する際は、医師の指示や使用上の注意事項は守り、買い占めは控えてください。転売は犯罪行為。やめていただきたい。研究については今後も、松山(晃文・大阪はびきの医療センター次世代創薬創生センター長)先生とともに、大阪府として、大阪府の医療機構と進めていきたい。

 --予防効果は立証されていないというが体全体のウイルスへの効果に関する認識は。

 吉村知事 あくまでうがい薬。体全体にあるウイルスが広がってきている、それを消滅させるという効果があるわけではないし、そういったものを研究したものではない。

 --行政が研究の進行段階で呼びかけたことは適切か。

 吉村知事 第1次研究は、7月31日にいったん完了した。実は5月の当初から、この話を松山先生からもらった。緊急事態宣言を延長するかどうかぐらいの時期だったが、「どうもポビドンヨードを使ったうがい薬を使用している方の、陰性になるスピードが速いと思われる。軽症・無症状でホテル療養されている方に、ぜひ研究させてもらいたい」という話があった。あとは倫理委員会というか、僕は手続きそこまで詳しくないが、計画書を立てて、手続きを経て、ホテルでやることが決まった。ある意味、研究者とすれば、論文化して、自らの成果として進めていくのが普通のやり方だけれども、明確な陰性が出てくることについては、できるだけ早く共有したい。府民の皆さんにもお伝えしたい、という話だった。感染拡大防止の観点からの呼びかけは、松山先生ではなく、政治家である私の仕事だと思っている。

 --他県が公式のSNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)などで、コロナ疑いの人が使用することで、偽陰性になる可能性もあると注意を呼びかけている。この指摘をどう思うか。

 吉村知事 理論上でいけば当然ありえるとは思うが、検査を受ける方は自分が陽性かどうか確認するための意思をもって検査を受ける。意図的にうがいをして行くというのは可能性としてゼロではない。行政としての呼びかけはあるかもしれないが、実態としてはほとんどないんじゃないか。

 --医療関係者や専門家から懸念の声がある。ポビドンヨードを使ったうがい、水を使った場合、しなかった場合では、水が一番インフルエンザになる可能性が低かったという研究もある。使いすぎると、のどを痛めてリスクが高まるのでは。

 吉村知事 松山先生も言われていたが、すべて1日4回を臨床研究と同じようにやる必要はないし、のどを痛めることのないようにしてください、と話していた通りだ。やりすぎよりも水のほうがいいとか、論文や考え方があるのも聞いている。どこまで正しいか分からないが、回数を減らすとかすればいいんじゃないか。

 --研究は、うがいをしなかった人と、ポビドンヨードのうがい薬でうがいをした人との比較になっていて、特に水を使ってうがいをしたとか、塩水を使ったとかとの比較ではない。水うがいでもある程度、口の中のウイルスを減らせることもあり、信ぴょう性にも少し怪しいところがあると思う。その時点で公表することに問題がなかったと言い切れるか。

 吉村知事 あの研究自体は、うがいしない群と、ポビドンヨードでうがいする群。いつPCR検査をするかというと、うがいした後に検査をしたわけではなくて、朝起きた後に、うがいをする前に検査している。誤解がある。一晩寝て起きたときの検査で、有意な差が出ている。水と比べた検査ではないが、うがい後にした検査でもない。水うがいでウイルスがその一瞬は希釈されるだろうが、一晩寝たあとも消えてなくなる、というのは考えにくい。H₂Oでなくなることはありえないと思う。

 --研究結果やうがいの呼びかけについて、国などからの反応があれば。

 吉村知事 特に国からどうこうという指摘はない。逆に国に対してお願いをしている。それぞれの製薬会社に対して、製造ラインを強化していく意向があるかどうか聞いている。国の補助金が充てられるように国に対して、こちらからお願いしている状況だ。

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