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#セカンドキャリア

白鵬の同期が人生の土俵で直面する危機 秩父の山中で叫ぶ「夜明け前」

白鵬(右)、鶴竜(左)の両横綱と記念写真に納まる宮本一輝さん=埼玉県小鹿野町の「二百年の農家屋敷 宮本家」で、本人提供

 幕末の農家屋敷を改装した趣深い旅館が秩父の山奥にある。経営する宮本一輝さん(41)は大相撲の元力士。横綱・白鵬と「同期」で、初土俵の場所でいきなり序ノ口優勝を果たした。4回の手術と番付争い、父の交通事故、新型コロナウイルス……。第二の人生に選んだ経営者の道は、相撲道にも重なってみえる。【真下信幸】

 西武秩父駅(埼玉県秩父市)から路線バスに揺られて約30分。深緑の木々の合間から、田んぼや畑が視野に広がる。さわやかな風が頰をなでる埼玉県小鹿野(おがの)町。だが、のどかな風景とは裏腹に、宮本さんの商売は、新型コロナの影響で深刻な打撃を受けていた。

 「4、5月の売り上げは最悪でした。例年と比べて4月は9割減、5月も8割減くらい。かき入れ時だったので、大ダメージです」

 好角家なら「剣武(つるぎだけ)」のしこ名に記憶があるかもしれない。宮本さんは白鵬と同じ2001年春場所で初土俵を踏み、幕内まで上り詰めた元力士だ。今は小鹿野町で旅館「二百年の農家屋敷 宮本家」を経営する。今年4、5月は、秩父地域の首長が観光客に同地域への来訪を自粛するよう求める声明を出したことから、旅館を休業した。6月以降も、かつて姉妹旅館の宴会場をにぎわせた団体客は戻らない。

 「来ていただいたお客さんから話を聞くと『小さな宿で大勢の人がいない上に、客間に露天風呂もあるので選んだ』とのことでした。それが今のニーズだと思い、以後はホームページや旅行サイトで『1日6組限定』や『風呂がすべて貸し切り』をセールスポイントにしました。近くの姉妹旅館でも大浴場を貸し切りにしたところ、予約が戻ってきました」

 コロナ時代に「隠れ宿」が当たったわけだ。一方の白鵬。横綱も、同期の身を案じていた。

 「『以前…

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真下信幸

毎日新聞東京本社運動部。1990年、神奈川県生まれ。2013年入社。鳥取支局、福山支局(広島県)を経て、18年4月から現職。パラスポーツや社会人、高校などのアマチュア野球を担当。19年はラグビーW杯も取材した。高校時代はラグビー部に所属。全国屈指の強豪・桐蔭学園からチームで奪った1トライを今でも自慢している(試合は7ー52で敗戦)。

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