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京都・読書之森

「チョンキンマンションのボスは知っている-アングラ経済の人類学」 /京都

 <活字を楽しむ>

 (小川さやか著 春秋社刊、2000円(税抜き))

 京都市内で授賞式などがある「河合隼雄学芸賞」と「大宅壮一ノンフィクション賞」をダブル受賞した。文句なしに2020年の最も優れたノンフィクション作品ということになる。河合賞発表の席で選考委員の山極寿一・京都大学長が述べた「『コロナ社会』を生きる上で未来にさまざまな示唆を与えてくれる」という言葉が、その理由を的確に表している。当然のように山極氏や鷲田清一・元大阪大学長らうるさ型の選考委員4人が「珍しく」全員一致で推したという。

 作品の舞台は香港の巨大雑居ビル「チョンキンマンション」(重慶大厦)。筆者は在外研究として、その中にある安宿に16年秋から半年間暮らし、一獲千金を夢見て集まったタンザニア人コミュニティーに「裸一貫で」入り込んだ。社会のニッチ(隙間(すきま))で展開される合法、違法(すれすれ?)のビジネスについて、セックスワーカー女性らまでも含めて実態観察を続ける。中でも「ボス」として頼りにされているカラマとはとり…

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