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安倍首相は誰に向けて語っていたのだろうか わずか16分間の会見を考える

安倍晋三首相=広島市中区で2020年8月6日(代表撮影)

 「首相会見」をめぐって、国民の間にかつてないほどの不信が渦巻いている。安倍晋三首相は6日、広島市で開かれた平和記念式典に合わせて実に49日ぶりの記者会見に臨んだが、追加取材を受けず、わずか16分で会場を立ち去った。一方で、首相の“退散”を許した報道陣に対し、SNSなどでは不満の声も上がっている。新型コロナ禍という危機下にありながら、なぜこのような会見になってしまうのか。日々取材する記者は、この状況をどう考えているのか。毎日新聞政治部の記者と部長に話を聞いた。【山口朋辰、坂井隆之/統合デジタル取材センター】

 安倍首相は6日、広島市内で49日ぶりに記者会見を開いた。この会見は、平和記念式典など「原爆の日」関連行事出席の広島訪問に合わせて、例年、慣例的に行われているものだ。首相は、地元の広島市政記者クラブと、官邸の内閣記者会の代表社が予定していた質問計4問に答えると、追加質問のため挙手する記者たちを尻目に会場を立ち去った。会見時間はわずか16分だった。

 この日、朝日新聞社は、同社の記者が首相官邸報道室の職員から右腕をつかまれたとして、報道室に抗議している。同社は4問目の質問が終わった後、記者が座ったまま右手を挙げて「総理、まだ質問があります」などと呼びかけたが、報道室職員が質問を制止しながら短時間、右腕をつかんだ、としている。これに対し、官邸報道室の富永健嗣報道室長は「広島空港への移動時間が迫り、速やかな移動を促すべく職員が注意喚起を行ったが、腕をつかむことはしていない」とのコメントを発表した。

 記者たちが首相に追加質問を求めたのは、新型コロナウイルスの感染が再拡大しているにもかかわらず、首相が説明を避け続けているからだ。

 「沈黙」の異様さは、数字で見るとはっきりしてくる。首相は新型コロナの対応な…

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坂井隆之

1972年、京都市生まれ。広島大学大学院修了。98年毎日新聞社入社。千葉支局を経て、2003年から経済部で日銀、金融庁、財務省などを担当。12年~16年、欧州総局(ロンドン)特派員として、欧州、中東、ロシア、アフリカの経済ニュースをカバーした。20年4月から現職。共著に「AIが変えるお金の未来」(文春新書)など。

山口朋辰

1979年横浜市生まれ。神奈川新聞社を経て2004年入社。神戸支局、豊岡支局、大阪社会部、中部報道部を経て、19年春から統合デジタル取材センター。世の中の喜怒哀楽を発信していきます。

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