首相会見に識者「政府の責任から逃げている」「質疑は『おまけ』という姿勢」

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安倍晋三首相=広島市中区で2020年8月6日(代表撮影)
安倍晋三首相=広島市中区で2020年8月6日(代表撮影)

 安倍晋三首相の記者会見と報道のあり方について、識者はどう見るのか。メディア法が専門の田島泰彦・元上智大教授と、ジャーナリストの江川紹子さんに聞いた。【聞き手・山内真弓/統合デジタル取材センター】

田島泰彦・元上智大教授(メディア法)の話

 新型コロナウイルスの市中感染が広がっている中で、政府が何をしなければいけないのか、何をしてきたのか、今後具体的にどういう進め方をすべきか、首相が長期にわたって説明責任を果たしていない。諸外国の中で、感染が拡大しているときに公的な場で時間をとって国民に呼びかけることをしないトップはほぼいなかった。本来の政府の責任から逃れている深刻な状況と言える。

 記者会見は、当事者(首相と記者)同士がやりとりをして、問題の所在を究明し、明らかにしていく場だ。広島市での会見は、自分の言い分を短い時間で言っただけにすぎない。質問を限定するのは望ましくなく、できるだけ多く受け、十分な時間をとる必要がある。

 記者会やメディア側も時間の制約の下で、あらかじめ設定された線でやりとりする形式的運営方法を、ある種了解しながらやってきた。だが、「わかりました」となるのではなく、…

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