米高官訪台 「一つの中国」維持しつつけん制 党派を超え支持される「対中カード」背景に

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米国と台湾を巡る主な動き
米国と台湾を巡る主な動き

 米国のアザー厚生長官が9日から台湾を訪問している。アザー氏は10日の蔡英文総統との会談で、台湾に対するトランプ大統領の「強い支持」を伝達した。中国の激しい反発を予想しながらも、あえて米高官が訪台に踏み切った背景は何か。それぞれの思惑を探った。【ワシントン鈴木一生、香港・福岡静哉、北京・米村耕一】

香港国安法施行に警戒強め

 トランプ政権は現在、中国が香港への統制を強める香港国家安全維持法(国安法)を6月に施行したことに対して警戒を強めている。高官訪台を決めた背景には、中国が香港に続き台湾にも影響力を拡大することへの懸念もある。米国としては従来の「一つの中国」政策は維持しつつも、中国を強くけん制したい考えだ。

 「新型コロナウイルスの感染は中国で止められたはずだ。無能なのか意図的だったのか。中国は世界に恐ろしいことをした」。トランプ大統領は6日、ホワイトハウスで記者団に対してそう語り、最初に感染が拡大した中国の責任を改めて強調した。世界の感染者が2000万人に近づくウイルスの最初の集団感染は、2019年12月に中国・武漢市で発生。トランプ氏は、当初から情報公開に消極的だったとして中国を度々批判し、「中国ウイルス」などと呼び続けている。

 コロナ禍を巡っては、米国は5月にあった世界保健機関(WHO)の年…

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