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「黒い雨」訴訟で国が控訴方針 広島市と県も、条件付き受け入れ決める

被爆者健康手帳の交付を求めた訴訟で、全面勝訴の垂れ幕を掲げる原告団の弁護士=広島市中区で2020年7月29日午後2時7分、山田尚弘撮影

 広島原爆の投下後に降った「黒い雨」を国の援護対象区域外で浴びた住民ら84人全員に被爆者健康手帳を交付するよう命じた広島地裁判決について、厚生労働省が広島市と広島県に控訴の方針を伝えたことが関係者への取材で判明した。市と県は実質的な被告である国に控訴断念を求めていたが、国が援護区域の拡大に乗り出すことを条件に受け入れることを決めた。控訴期限の12日に控訴する。

 市と県は独自の調査結果を基に、国に対して黒い雨の援護区域を見直すよう、住民が訴訟を起こす前から求めてきた。これに対し、国は「科学的な根拠がない」などとして拒んできた経緯がある。控訴を断念すれば原告84人は救済されるものの、その他の人たちは依然として対象にならない。市の幹部は毎日新聞の取材に「援護区域を広げてもらえるなら、控訴も選択肢の一つだ」と述べた。

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