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今週の筆者は文化人類学者・上田紀行さん 研究の純粋な喜びを在野で

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=東京都目黒区で、北山夏帆撮影
=東京都目黒区で、北山夏帆撮影

 *7月14日~8月10日

 ■在野研究ビギナーズ――勝手にはじめる研究生活(荒木優太編著・2019年) 明石書店・1980円

 大学などの機関に属さないで学問研究に携わる15人が、その実践と方法をおのおのの体験の中で論じる。

 大学って何だろう。会議も講義も遠隔で、同僚教員にも学生にもリアルに会えずに、前期が終わった。キャンパスにまだ一度も入れてない今年の新入生の大学のイメージも去年の新入生とは全然違うはずだ。遠隔講義にもいいところはたくさんあるが、やっぱり学生と会ってなんぼのものだと思ってしまう自分もいる。

 ところが「いやあ、コロナのおかげで仕事がはかどってますよ」という教員もいる。この「仕事」とはもちろん講義のことではない。論文を書いたり、本を執筆したりという「研究」のほうだ。そう、大学の教員はみな「研究者」なのだ。講義をやりたくて大学教員になった人はあまりいない。研究できる場を求めて、研究でお給料をもらえる場として大学に就職しているのだ。

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